霧ヶ峰さん、こんにちは。

普通にしているのがいちばんです。

他のクラスメイトや友達に接するのと同じように、自然に、
朝会えば、おはようと挨拶して、目があったら笑顔で返して、
帰る時会ったらお疲れ様と挨拶して、
近づくでもなく、避けるでもなく、普通にしていること。

それですぐに関係が修復されるわけではありません。
ある程度時間もかかるでしょう。

でも、時間とともに過去のことはまるくなっていくものです。
みんな「未来」のために、「現在」を生きているからです。
そのうちに、挨拶が交わせるようになって、
普通に会話を交わす機会も、訪れるようになるでしょう。

「悪いことをしてしまった」と考える当人である霧ヶ峰さんは、
迷惑をかけてる気がするとか、嫌われているだろうとか、
すべてについてネガティブに考えがちですが、
意外とね、それって何百倍の倍率のある虫眼鏡とか、
顕微鏡で見ているのと同じ時のことが多いんです。

つまり、実際の相手はそれほど何とも思っていないことのほうが多いんです。

それにね、気まずい思いはあるかもしれないけど、
何の接点もない状態で、いったいどんな迷惑がかけられるんでしょうか。
何も迷惑なんてかけてませんよ。

何かこんぐらがらせているとしたら、霧ヶ峰さんがいろいろ気にして、
無愛想な態度になってしまったり、避けてしまったりすることくらいです。

霧ヶ峰さんが普通にしていれば、相手もだんだん普通になります。
当時の諸々は蒸し返さなくて大丈夫。

いつか仲良くなってから、「あの時はごめんね」と話せるかもしれませんね。

でも、それまでは何も云わなくて大丈夫です。

勇気がいるだろうけど、普通に…ね。
彼も含めて、みんなに笑顔で挨拶から。ね。