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大好きなあなたさまへ  (Kより)
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あなたは知らないと思うけど、実は私のこの片想い、許されないものなんだよ。
だからあなたが転校するって聞いたとき、もう二度と会えないだろうと思って、ラブレターを渡してもらったのに。
まさか戻ってくるなんて……また同じ教室で毎日一緒に授業を受ける私の身にもなってよ。恥ずかしくて仕方が無いよ。それより先に、罪悪感が付きまとうんだよ。
もう半年くらいあなたのことを忘れよう忘れようとしてきたけど、同じクラスじゃ大変だよ。というか、無理だよ。毎朝あなたを見つけてはあまりの嬉しさに鳥肌が立って、欠席と分かれば塞ぎ込む私。あなたの言動一つで機嫌が良くなったり悪くなったり。

でも、あなたは変わらないね。私たちは、変われないね。

私の気持ちを知った後も、あなたは冷たい。ろくに話もしたことが無いし、叶わないと分かっているのに。
いつも自分に言い聞かせてる。あなたの事を見る度に、思い出す度に……あなたは絶対に振り向いてくれないって。もう、一年半も想い続けてきて、十分知っているはずなのに。いつも期待してる自分がいる。私に気遣いなんて見せたこともないのに。

それでも、
私が改めて、直接告白したときの恥ずかしそうな顔。
周りにからかわれていた時の照れたような笑顔。
友達に反発したときの拗ねたような顔。
全てを、愛おしいと思うの。

ねぇ。あなたの気持ちがどうこう以前に、私はあなたの恋人にはなれないけど、そしてそれが何故かは話せないけど。私のこの想い、あなたを好きだという気持ちは嘘じゃないよ。
弱い私だけど、あなたを守りたいと強く強く思うよ。
いつも飄々としてるけど、きっと胸の中は不安で一杯なんだろう。ねぇ。お願いだから、自分は独りだなんて思わないで。あなたは決して、独りぼっちじゃないよ。
たまに思い出して欲しいんだ。あなたの周りには、あなたのことを大切に思う人たちが必ずいることを。そしてちっぽけな私も、その中の一人だということを。

大好きです、心から。