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HIMさまへ  (LALAより)
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今まで、迷惑かけてごめんなさい。
君がまた彼になってくれたら嬉しいな、
なんて思っていたけど、
もうきっぱり諦める。
例の友達と三人で、
また素敵な人さがして頑張ってみる。
ベルギーの街角で、また君に会えたらいいなあ、
なんて思ってみているよ。
その時はきっと、わたしも君も夢を叶えているんだろうな。

あと2日で、
君と好きどうしになってから一年が経つからちょうどいいね。
君とのメールを昨日眺めていたら、
なんだか泣きたくなっちゃった。

君、わたしのこと好きだったんだね。
本当に。
大切にしてくれたよね。

わたしも、大好きだった。

今更だけど、もっと大切にしたらよかったなあ。


君の肌は温かかったことを覚えています。
男の人の温もりは、
君のしか知りません。
右手側の肩で、
何枚かの布越しに感じただけの温かみだったけれど、
それでもわたしには大切なものでした。

先日、卒業記念のDVDが届いて、
今更っ、って友達と笑いあってしまいました。
あっという間のDVDで、
君の姿は、ニ、三度しか見つけられなかったけれど、
動いている君を見るのは画面越しでも本当に久々で、
なんだか嬉しいような、
さみしいような、
不思議な気持ちになりました。

君とお付き合いをしていたこと、
わたしはほんのわずかな友人にしか言ってなかったけれど、
案外みんな知っていたようで。
今更、からかわれたりします。
君の方は、どうなんでしょうね。

君とは付き合っているときも、
よくわからない今も、
そういった話をしなかったから、
わからないですね。

きっと、付き合っていなかったあの頃は、
よく話していたんでしょうね。

いつの間にか付き合っていたわたしたち。

そうなんじゃないかな
ってこたえた君もわたしも、
確実に大人の階段をのぼっていた。


君との思い出は、
あんまりないですね。

一緒に出掛けなかったし、
手を繋いで帰ることもなかったし。

でも、丸めた紙で頭を叩いてきた君は、かっこよかったです。
わたしに無理やり食べさせようとしてきた金柑は、
今でも君の好きな食べ物ですか?

もっと一緒に居られたら、
もっと沢山、君をわかってあげられたと思います。
それが出来ないのはわたしの性の所為でもあり、
君の愛故だったと思います。

わたしと君は、
きっとまた別々の道を歩いて行くことになるでしょう。
もう連絡をとることもないと思うし、
会うこともないでしょう。
君はきっともう既に前を向いて歩き出しているでしょうから、
わたしにはそれを見守ることさえももう出来ません。
わたしにはもう何も言う資格なんてありません。
だから最後に、
君が歩いて行く道が幸福に満ちていることを願って、
言わせてください。

君と過ごした半年間はわたしの青春の全てでした。
君がわたしに教えてくれた沢山の感情が、
わたしの感じることの全てです。
わたしの妄想を聞いてくれたのも嬉しくて。
君からもらったクリスマスプレゼントは、
決して形に残るものだけではなかったけれど、
今でも大切にわたしの机の上に佇んでいます。
立ち止まって君のことを思い出してしまう日々は、
まだ続きそうだけれど、
君がわたしにくれた沢山のものが、
わたしのこれからの未来を照らしてくれるから、
もう振り向かないで、
わたしの夢に向かって走り出そうと思います。
だからどうか君も。
わたしに一度だけ語ってくれた夢を忘れないで。
お互い別々の地で、
踏ん張って生きていきましょう。
どんな風が吹いても、君は追い風にしてしまうのでしょう?
だから大丈夫。
だから安心して、わたしも前を向けます。
今まで、
沢山ありがとう。
君はずっと、大切な人だよ。



だいすき