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見習い美容師さまへ (貴方に恋をしましたより) |
- IP: 218.110.63.127
まず初めに告白します。 初めて貴方に会った瞬間、私は貴方に恋をしました。
鏡越しで見た貴方はとても一生懸命でした。 丁寧に私の髪を梳いた指先や真剣な眼差しに何故か初めて胸が高鳴りました。
それから月に一度、私は貴方に会いに行きました。 会うたびに、貴方のことを知るたびに、どうしようもなく切なくて苦しかった。
何故なら、きっと私の想いが叶うことはないと心のどこかで予感していたからでしょう。
臆病だから、貴方にたどり着くことはないのです。
私はもうすぐこの街を去って、故郷へ帰ります。
その前にもう一度、叶うなら一目だけでも。
貴方に会いたいです。
そして、貴方に想いを告げたいです。
しかし、それは叶いそうもないので。
ここに私の想いを置いていきます。 どうか、素敵な美容師さんになってくださいね。
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