福島いわきの中学生「震災1年と明日への希望」
講談社『現代ビジネス』ライブ(USTREAM) 田原総一朗・津田大介と考える「福島と日本の未来」を見ました。
第一部は、福島いわきの中学生に聞く「震災1年と明日への希望」。 呼ばれた中学生は、全員、生徒会長(ひとりだけ中2で春から生徒会長)。
討論が終わった後、 田原さんは、「生徒会長ってしっかりしてるね」と感心し、 津田さんは、第二部(農業再生への道)の最後に、 「中学生の彼女は誰よりも一番立派だった」と熱く訴え、 その気持ちわかるよ、と同じく私も熱くなってました。
福島のこと、日本のこと、世界のこと、 高校のこと、大学のこと、将来のこと、 ホントいろいろ考えているんだよね。
田原さんが「人間は何だと思う?」と質問すると 「考える生きものだ」とひとりの中学生が答えてた。 この1年、いろんなことを考えたんだろうね。
自宅が福島原発から20キロ圏内にあり、 今も避難生活を送っている中学2年生の女子生徒は、 ひとつひとつしっかり考えました。 辛かったけど、本当に大変な1年だったけど、 いろんな人が助けてくれて、 地元にいたら出会うことのなかった人に出会い、 友達の大切さ、人との繋がり、教えられた1年でした。 と語っていました。
彼女のお父さんは、東電で働いているんだけど、 お父さんの話を始めるとぽろぽろぽろぽろ泣いていました。
3月12日、「南に避難しなさい」という放送が流れ、 そんなに長い期間になると思わず、ほとんど何も持たないで、 母親と姉の三人でいわきに避難した彼女。 しばらくお父さんと連絡が取れない日が続き、 お父さんの無事が確認できたのは3日後で、 お父さんに会えたのは10日後だったそうです。
●東電は悪者!と言われることはどう思う? と聞かれると、
転校した学校では、原発関係者ということがバレルのが恐くて、 絶対にばれたくないと隠していましたが、 原発が悪いと言われるのも悲しかった。 お父さんは、自分の家族のためだけでなく、 電気を使うみんなのために働いているのに、 ここまで悪く言われるのはすごく悲しかった。
地震から初めて会ったときのお父さんは、 すごいげっそりしていて、ひどく疲れていて、 本当につらかったんだなと思って、 それになのに、 東京の電車の中には、原発は悪だと書かれていて、 その頑張りは全く報道されていなくて、つらかった。
●隠していたのにどうしてカミングアウトしたの? と聞かれると、
原発関係者だということを隠しているのは、 頑張っているお父さんに失礼なんじゃないか 頑張っているお父さんのことを知ってもらいたかった。
と。 将来の夢を語るときは笑顔だった彼女が、 お父さんのことを語ると涙が止まらなくなり、 でも、私が伝えなくちゃと必死で語っている姿がいじらしくて。
津田さんも言ってたけど、良い悪いだけの二元論は恐いね。 行き過ぎると立派な暴力になると思ったよ。 悪い側になった人の気持ちを中学生に教えられ、私も反省です。
どうか、勇気を出して告白した彼女が虐められませんように。 楽しい学校生活が送れるよう、おばちゃんも祈ってます。
【つれづれ】気になったもん
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