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ボクらの時代(野際陽子、草野満代、住吉美紀)

元NHKアナウンサーがゲストのボクらの時代を見ました。

野際陽子 (76歳) 昭和33年入局 立教大学卒
草野満代 (45歳) 平成元年入局  津田塾大学卒
住吉美紀 (39歳) 平成8年入局  国際基督教大学卒

さすが元NHK。
言葉遣いが美しい。とくに野際陽子さんが美しい。
野際さんは自分のことを「わたくし」と呼ばれていました。
草野さんと住吉さんは「わたし」。

私も自分のことを「わたくし」と呼びたい。
でも私のキャラに「わたくし」は合わないのです。
似合わないものほど見苦しいものはありません。
呼ぶのは簡単だけど、その前にそれに見合った品格を磨かなくては。



野際陽子の初任地は名古屋。
草野満代はふるさと人事を利用して故郷(岐阜)に近い金沢。
住吉は親がカナダ在住なので「運命に任せます」と希望したら福島。

NHKの人事は女性だからと配慮されることはなく、
管理職も転勤も当たり前のように命じられ(当たり前なんだけど)
草野さんの同期女性は、乳飲み子を抱えて単身赴任。
別の同期は、一度も一緒に住まないまま離婚したそうです。

その離婚した二人は、同期同士の結婚でした。
研修所で出会い、恋に落ちて、遠距離恋愛で愛を育み、
違う赴任地だったから、2ヶ所で結婚式を挙げ、
草野さんも両方に参加。両方で司会。
そんな大々的な結婚式を挙げたのに、離婚。
一度も一緒に住まないまま、離婚。
なんということよ。
悲しいかな、女が仕事を頑張ると家庭は崩壊しやすいよね。



野際陽子と住吉美紀はバツイチです。

野際さんの結婚生活は37歳〜58歳。
お相手は千葉真一。
お似合いだと思ってたんだけどな。

野際さんによると「自分は結婚に向かない」らしい。
37歳まで自由に生きると、相手に合わせるのは大変。
仕事をする時も、いちいち旦那にお伺いを立てて、
時には「子どもをおいてよく行けるな」と叱られたこともあり、
自分を殺して生きていくのは辛かったそうです。
相手の言いなりに暮らすことはもうできないと離婚を決意。
だから結婚生活は「辛抱」の20年だったそうです。

住吉美紀は29歳で結婚し、結婚生活は2年弱。
30歳前によくある「結婚の焦り」で結婚。
相手は仕事に理解がある人だったけど、自由を感じられなくなった。
彼は計画的、私は自由人。一緒にいると息苦しくなり離婚。
結婚は軽くするもんじゃないと反省。
いろんな制約を受け入れる覚悟がないと結婚はできないと反省。
でも1回でも結婚できたのはよかった。勉強させてもらったと語ってました。

そんな二人の話を聞いて、一度も結婚したことがない草野さんは、
「やだなぁ。話を聞くと私も無理だ」とほっとしている様子。
20代の頃は付き合っていた男性がいたけど、
結婚したら仕事ができなくなるんじゃないかと思っていたし、
自由すぎて結婚したいと思ったことがないし、
寂しがり屋じゃないし、ひとりでも全く平気だと熱弁。

そんな草野さんの話を聞きながら、
もし、私が一度も結婚してなかったら、
子どもも生んでなかったら、もっと我が儘な人間になっていた。

と野際さんがぽつり。それを聞いて語り始める草野さん。

自分のためにずっと長く生きてきたことが、時々、最近、自分を苦しめる。
たとえば、結婚して母になると子どもが一番になっていく女性が多いけど、
自分にはそういう経験がなく、
自分のために働いて、自分のために生きていて、
そんな私はどっか欠落しているんじゃないかと思うことがあります。


これが素直な気持ちなんだろうなと思いました。
隣で住吉さんがへぇへぇと他人事のように頷いていたけど、
まだそこまでは到達してないようだった。いずれ同じ事を思いそう。

それにしても、「自分」「自分」「自分」が多い対談だったな。
自分のやりたいことをやって、自分を磨き続ける。
そんな風に生きられること、羨ましいけど羨ましくない。
自由に憧れるけど、束縛の中の安心感を手放す勇気は私にはない。
だから中途半端なんだろうな。わたくしは。

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