伊藤真「仕事学のすすめ」スランプを味方に
もうすぐ五月。 五月はスランプの季節です。 理想と現実のギャップに悩む季節であります。
先日、司法試験でお馴染みの伊藤真さん(伊藤塾の塾長)の「仕事学のすすめ」を見ました。 テーマは、『スランプを味方にする自己管理』。
どうしても自分では解決できない問題は、 自分のせいだと思わな! 人のせいにしろ!
という教えに引き込まれてしまいました。 この自己責任の時代になかなか斬新なアドバイスでございます。 私は、自分を責めて責めて責めまくるほど、 真面目人間じゃないので、今のところ必要ないけど、 落ち込むほど自分を責める人は必要な技かもしれません。
ちなみに伊藤先生はもっと優しいです。 もっと穏やかでやんわり話されていました。 他にもためになる話がたくさんあったので、 忘れないように覚え書きしておきます。
スランプは喜べ!
何故なら、スランプという状態は、一生懸命頑張って努力してるけど、自分の努力に見合っただけの成果が得られてない、と自分で思い込んでいる状態。つまり、スランプな人は努力しているからスランプなのであり、努力してない人は、そもそもスランプにならない。スランプとは努力している証。だから喜ぼう。
その上で、スランプから脱出するにはどうすればよいか。まず、スランプになった原因を紙に書き出して突き止めてみる。そこには、自分で対処できる原因、自分で対処できない原因がはっきりあるはず。
自分で対処できない問題はどうすればよいか。 →ありとあらゆることは、自分で解決できると思わない。 →自分のせいだと思わない。 →自分ではどうしようもないんだから、ほっとく。 →簡単に言えば諦める。 →人のせいにする。
うまくいかないことが起こったとき、 全て自分の責任だと考える人がいるけれど、 すべて自分の力で解決できると思うな。
自分に原因があると思うのは、自分がうまくやれば全てうまくできたはずだ、と思っていること。自分の力で何とでもなったはずだ、という風に思い込んでいること。それは、傲慢、おごりである。実は、世の中には、自分の力ではどうしようもないことがたくさんある。どうしようもないことについては、仕方がないと割り切りを付けることが大事。
自分の弱点を永続視しない、全体視しない
問題点や弱点をどんどん妄想のように広げてしまって自分はダメだと思い込んでしまうことがある。例えば、民法のある部分だけがわからないだけなのに、自分は民法が苦手なんだと思い込み、自分は法律が苦手なんだと思い込み、自分は法律家に向いてないと思い込み、自分は生きている価値がない、というところまで思い込み自分を追いつめてしまう。しかし、自分の弱点やスランプというのは、その時点、その場所だけのこと。だから永続視しない、全体視しないことが乗り越え方のひとつ。
自分の評価は自分で決める
人にどう評価されているかを気にする生き方を子どもの頃からしている。親の期待に応える、学校の先生の期待に応える、周りの人達の期待に応えて、周りから評価されることで自分の価値を確認している。
伊藤先生は、自分がスランプに陥ったとき、人の評価の上に乗っかっている自分にちょっとずついろんな思いを持つようになったそうです。そして、自分の価値は人が評価して決めることなのかなと考えるようになり、自分が好きなことを自分が一番得意なことを考え、自分がこの世に生まれてきた使命や役割は何なのかを考えた結果、周りから評価される自分になるのではなく、自分が本当にやるべきことは何なのかを見極め、自分の価値は周りが評価して決めるんじゃない、自分の価値や人生の人生の意味は自分で決めればいいんじゃないか、と悟られたそうです。
物事の事実は変えられないが、意味は変えられる
どんなに頑張って努力しても報われないこともあります。でも、その結果が保証されないことに向かって努力し続けることにも価値があります。何かに失敗したときの評価は失敗した自分がしているのであって、その後、成長した自分が評価するとまた違う評価になります。つまり、自分の身に降りかかった過去の歴史、その事実を変えることはできないけれど、過去の歴史の意味(解釈)を変えることはできるのです。
明日の自分は、今日の自分が作る。 今日の自分が、過去の自分に新しい意味を与える。 そして、そこからより多くのものを学び 明日の自分を今の自分が作りあげていく。
そういう考え方を持てば、自分に降りかかったありとあらゆることは、全てプラスに変えていくことができます。自分に起こった出来事の解釈次第でいくらでも自分の味方にできるのです。
というような感じのアドバイスでした。 しつこいけど、伊藤先生の話はもっと優しくてわかりやすかったです。
カリスマ的な人の話は、どの分野の人も、精神論を語ります。 気持ちの持ち方がいかに大切なのかがよくわかりますが、 凡人の私なんかは、もっと具体的な方法が聞きたいです。 でも、前向きな気持ちがあれば、目標の半分は達成できるわけで、 苦しいことも前向きな気持ちで捉えることが大事なんだね。
【つれづれ】気になったもん
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