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文藝春秋「カーネーションと私(尾野真千子)」

気ぃついたら、50代になっていた糸ちゃん。
気ぃついたら、私より年上になってました。
小原糸子さん、更年期のど真ん中です。

瀬戸内寂聴さんが言うてました。
「私のところに身の上相談に来る人は、47才〜52才までの女性が多い」って。

パワフルな糸ちゃんでさえも元気がない。
更年期って悩み迷う年頃なのね。
まるで思春期みたい。

経験を積むことによってつけてきた自信は、確固たる産物で一生無くならないと思ってた。どうやら違うみたい。自信も磨き続けなかったら古びてしまうようで、ぼんやりしてたら時代に取り残されていくみたい。

10代の思春期は「自信が無くて」悩み苦しんだけど、更年期の思春期は「自信を失って」悩み苦しむのかもしれません。もしかしたら、自信満々だった人ほど落ち込むときついのかな。あ〜おとろしいわ。

さて、話変わって、文藝春秋を買いました。
芥川賞が掲載されているので(まだ読んでないけど)。特集も面白そうだったので(まだ半分くらい)。そして尾野真千子の手記が掲載されていたので(一番に読みました)。

オノマチの手記は、当たり前なんだけど、小原糸子ではなく尾野真千子が語っていました。だからちょっと暗いです。彼女は順風満帆な女優生活を歩んきたわけではないので、過去を話せばどうしても暗くなるのかもしれません。

ドラマや映画に何度出ても「尾野真千子」という名前で覚えられることは少なかったそうです。ドラマの役名で覚えられることが多く、 芦田愛菜ちゃんがブレークするきっかけとなったドラマ「Mother」にいたっては、役名ですら覚えてもらえなくて「虐待した母」と呼ばれたそうです。

朝ドラのオーデションに何度も落ちた話もありました。バイトしながらでも、自分が好きだと思える役者を続けようと思った話もありました。別の記事だけど、不動産、眼鏡屋、スナックなどでバイトしてたそうです。

苦労したみたい。カーネーションの制作発表会の日、「嬉しいんです」と号泣してたけど、あの涙にはいろんな思いが詰まっていたんだろね。ただ、オノマチには悪いけど、「オーデションに何度も落ちてくれてありがとう」と私は言いたい。だって、小原糸子は尾野真千子じゃなかったらこんなに面白くなかったと思うもん。オノマチの糸ちゃんは最高です。

そして今まで諦めずに女優を続けてくれてありがとう。
これからの活躍(一気にブレイク← 読んだ人にはわかる)も楽しみにしています。

【朝ドラ】カーネーションの感想