入院生活と彼の優しさ
腎臓の組織検査の結果、(腎生検といいます)、私は日本人に比較的多い慢性腎炎のひとつであることがわかりました。 完治は、しないって。 症状をこれ以上進行させないように、まずは点滴治療、食事療法、投薬・・・ ほっておくと10年〜15年で人工透析になる人が4割、だそうです。
治らないって聞いて、んーーー・・・何というか、思考回路がストップしたみたいでした。 理解不能・・・って感じかなぁ。
投薬が始まるから、強いお薬だから、2年間は赤ちゃんはガマンしてねって先生に言われました。
治らないってことより、赤ちゃんはしばらく無理だってことの方が現実味があって、ショックでした。 たぶん私のそんな些細な変化に気付いたんでしょう。。。彼が、私の手をぎゅうって握ってくれました。 涙が出そうでした。
入院は1ヶ月かかりました。
その間におゆうぎ会があって、先生に無理行って、午前中だけ外出させてもらって、子どもたちに会いに行くことができました(^^) 子どもたちも、お母さんたちも、先生たちも、みんな歓迎してくれて、喜んでくれて・・・ 嬉しかったぁ☆☆☆
ステージの上でも、みんな私の方見ながら踊ってて、かわいくて嬉しくて、涙が溢れそうでした。 こんな私のことを、子どもたちは変わらず大好きでいてくれる。 このことが何より嬉しくて、きっと一番の薬になったんじゃないかと思います。
強い薬を飲んで点滴を打ってるせいで、体の筋力、免疫力がかなり落ちてしまいます。 だからマスクは未だに必須だし、手洗いうがいもしっかりしなきゃだし、風邪を引きやすくなってるけど風邪を引いたら腎臓に負担がかかるから、極力避けないといけなくて。
本当は菌だらけ(笑)の幼稚園に行くなんてもってのほかだったんだけど(インフルエンザ大流行中でした^^;)、私のどうしてもって気持ちを先生が察してくれたんです。 だから私も、どうしても風邪引くわけにいかないと思って、たぶん子どもたちのパワーも手伝って、見事風邪引かずにすみました♪
おかげでその1週間後には無事に退院することができたんです☆
彼は、遠いのに、仕事の忙しさもピークなのに、毎日毎日お見舞いに来てくれました。 朝から晩までメールに付き合ってくれました。 ちょっぴり自暴自棄になった私にも、ちゃんと向き合って励ましてくれました。 私が「がんばらなきゃ」って言ったら、 「がんばらなくていい。そのままのさきぽんでいい」って言ってくれました。 泣いてたら、何も言わずにずっと傍にいてくれました。 眠れない夜、テレパシーみたいに電話をくれて落ち着かせてくれました。
この病気になって、辛いことがいっぱいありました。
健康でいられることがどんなにありがたいか、改めて知りました。
どうしてこんな病気になったんだろう、どうして私なんだろうって何度も自分を責めました。
こんな私じゃ彼に迷惑かけるだけだって、結婚するのを諦めた瞬間がありました。
一生治らない病気って聞いて、目の前が真っ暗になりました。
突然悪くなって、赤ちゃんが産めなくなったらどうしようって悲しくなりました。
ただ私は、 健康な人と同じように仕事したり、食事したり、遊んだり、旅行したり。 今までと変わらない、そんな生活がしたいだけなのにって思いました。
ほんのちょっとだけ、
もう生きてても意味がないって思ってしまいました。
でも。
病気になって、いいこともいっぱいあった。
彼や家族や友達の優しさをたくさんもらいました。
病気の人の辛さがわかりました。
健康であることの大切さを知りました。
今まで、自分の体を大切にしてなかったんだって思いました。
神様は、超えられない壁は与えないって言うもんね。 だから、この壁だって、きっときっと、乗り越えられるんだよね。
私の周りには、暖かい人達がたくさんいます。 本当に本当に恵まれてるって思います。 私はいつももらってばかりで、何も返せてないけど。
きっと、病気と正面から向き合って生きていくことが、笑顔でいることが今できる唯一のお返しだと思います。 だって・・・私が苦しそうにしてたら、周りの人も辛そうにするから。
周りの人に笑顔でいてほしいから、私も笑顔でいようと思います。
そして、今まで突っ走ってきた分、体の声もちゃんと聴いてあげようって思います。
病室で独り、寂しいって彼にメールしたら、 「いつでも心は繋がってるよ」 って送ってくれました。
なんかね・・・ホントだなぁって、心の底から信じることができました。 彼となら、一生信じ合えて生きていける。 これも病気になったお陰で知ることができた気持ちです。
その証拠に。。。
私と彼は、“同時メール”や“同時電話”が多いです。 ビックリするぐらい。 この間なんか、お互いずっと話中で・・・原因はお互いがお互いに電話かけ続けてただけなんだけど(笑) どっちかがタイミングずらせばかかったはずなのにね。
そんな小さな偶然でも、私と彼にとってはとっても嬉しい奇跡なんです☆☆☆
さきぽんの結婚体験談3月28日
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