モンスターペアレントのクレーム対策事例集
数年前から社会問題になっている「モンスターペアレント」。 学校に理不尽な要求を繰り返す保護者のことをこう呼んでいます。 こういうネガティブな言葉は、あまり好きではありませんが、 最近発表された「保育所クレーム対応事例集」がすごくて、独身の人も 人のふり見て我がふり直す手本になりそうなので、いくつか並べてみます。
【参考】モンスターペアレントのクレーム対策
★子供と親の分、保育所で朝食を用意して欲しい
「仕事で忙しい親が多く、特に朝は出勤や保育所へ登所する子供の準備で忙しいので、子供の朝食と大人の朝食を用意して欲しい。食べた人が実費を支払えばいいのではないだろうか。ぜひ検討して欲しい」 「また、保育所で汚した衣類は保育所で洗濯して元通りにして返して欲しい。保育料も税金も払っているのだから当然ではないだろうかと投書箱に意見として入っていた」
★保育料も、教材費も、遠足のバス代も払わない
生活に困っている様子もないのに、1年近く、遠足のバス代や、教材費の集金・保護者会費・保育料などを支払わず、お金にルーズな保護者に、しびれを切らした担任が、「集金をお願いします」と支払いを促すと、感情的になり「あの先生嫌いだ、換えて欲しい」と所長に訴えてきた。
★会社に遅刻するからオムツ替えは保育所でやって
生後9カ月の子供が、保育所に向かう車の中で大便をした。車の中でのオムツの交換は危険。保育所に着いてから母親自身が取り換えると会社に遅刻しかねない。「保育士がいるのに、なぜ保護者がオムツを交換しなくてはならないのか」
さらに、「ある朝、時間がないことを保育士に伝えたら、みなさん、オムツ換えをしていかれるんですけど…と言われた。オムツの取換えのために会社を遅刻し、処分を受けた場合には、市や保育所に賠償をもとめることができるのか、また、遅刻証明書など法的に効力を持つ証明書の発行ができるのか」と連絡帳に書かれていた。
★水筒に名前入れると「ネットオークションに出せなくなった。弁償して」
遠足当日の出発前に、A児(5歳)の水筒に記名がなかったので、保育士が急いで水筒の下のほうに油性マジックで小さく名前を書いて出かけた。
翌日、保護者から「あの水筒は、東京にしか売っていないブランド品だった。この後、インターネットオークションにかければ、よい値で売れる商品だったのに、名前を書かれては出品できない。弁償してもらう」という電話があった。
他にもいろいろあったけど、これくらいにしておきます。
篤姫の母上様の教えに「一方聞いて沙汰するな」があります。 こちらに言い分があるように、向こうには向こうの言い分があるわけで、 その人その人の身になってよくよく考えることが大切です。 モンスターペアレントと呼ばれる親にも親の言い分があると思います。 若い親も働きながら必死で頑張っているわけです。 だから、一方的に非難したくないけれど、それにしてもひどい。
実際、厚生労働省の調べによると、保育料滞納額は80億円を超えるそうです。 保育料は5年時効だから、回収できない場合は、誰かが補填しなければなりません。 保育園に入りたくても入れない待機児童もたくさんいるのに大変なことです。
今、保育園に通わせている親は、30歳前後が多いけれど、 モンスターペアレントらしき親が現れはじめたのは90年代後半で、 バブル期に社会に出た人達が親世代なんだそうです。 なんと、アラフォー世代じゃありませんか。 こんなところでも注文が多いなんて。。。汗。
でも、大部分の親は常識人で頑張っているのは事実です。 目上の人から見たら至らないところがあるのは仕方ないことです。 非難するだけでは、何の解決にもなりません。 大人は子どもと違って素直じゃないから指導するのは大変なんだけど、 事例集を発表して「私達は大変なのよ〜」とアピールするだけでなく、 おおらかな気持ちで、導いてあげて欲しいなと思いました。
こどもの問題はおとなの問題
|