平成22年10円玉の謎と仁の緒方洪庵の労咳
JIN -仁-の第6話、また2回も観ちゃいました。
1回目はドキドキしながら。2回目はさすがにドキドキしなかったけど、でも、じっくり堪能できる分、感情移入しすぎて、1回目は泣かなかったところで、2回目はウルウル。
まず、泣かされたのは、野風(中谷美紀)が咲(綾瀬はるか)にあてた手紙。《手紙で語られる野風の思い》と《仁先生の命を助けるために走る咲》が同時進行だったので、切なさも倍増です。
互いに互いの存在が羨ましいと思う気持ちは、女子ならきっと痛いくらいわかりすぎると思う。そこに花魁と武家の娘という立場が加わるからまた泣けてきて、《出ることは許されない吉原の門で祈りを捧げる野風》と《仁先生を助けたことを自分の手柄にしなかった咲》の清さに心を打たれました。
次は《仁と緒方洪庵》と《仁と坂本龍馬》のやりとりです。
放っておいても、医療技術や薬は進化すると思います。 わかりやすく利益になるものには、人は皆飛びつきます。 それはとても簡単なことです。
ですが、石を投げられ、私財を投げうってでも 人を助けたいと願う医の心を伝えて行く事は、 とても難しいことだと思います。
洪庵先生のような大きな志を持った人を私も尊敬します。そして、技術よりも志が大切だと身を引くことができる仁先生にも感動しました。しかし、これで終わらないところがこのドラマの魅力で、私利私欲が決して悪ではないことを坂本龍馬に語らせるところが上手いなぁと思って。
欲があるから、進んでいける! 欲は人の生きる源じゃ!
年のせいか私も『欲』がだんだんなくなってきているので、龍馬の言葉はガツンときましたが、坂本龍馬の大きな器を目の当たりにして落ち込む咲の兄(小出恵介)に、小さな器の良さを語る花魁(水沢エレナ)の言葉にもじーんとしました。第六話は表と裏というか光と影というか、2つの対比がとても上手く描かれていたように思います。
《手術するときの仁先生》と《殺されそうになったときの仁先生》の落差には胸きゅん。仕事するときは格好良くて、プライベートは情けなくて、このギャップが女心をくすぐるんだよね。
第7話に向けて気になるのは洪庵先生が吐血したことです。来週はいよいよ緒方洪庵先生の最期なのでしょうか。調べると1863年に亡くなられていたのでそろそろです。龍馬とはまた違った洪庵先生の志の高さが好きだったので、先生に会えなくなるのは寂しいです。
追記.労咳(ろうがい)とは、結核のこと。 明治初期まで肺結核は労咳と呼ばれていました。 ちなみに老咳でも老害でもないです。昔は不治の病でした。
《平成22年の10円玉》、あれはいったい何でしょう? 仁先生の着物から出てきたのか、あそこに落ちていたのかよくわからなくて。 10円玉の出所も気になるけど、平成22年の意味はもっと気になります。
写真の日付は西暦表記でしょ。 そこに元号表記のお金を持ってくるところがうまいよね。くぅ〜。
写真の西暦は変わらなくて、お金の元号だけが変わるって事は、 大政奉還が早まったか、明治、大正、昭和のどこがで歴史が変わったのか、 タイムスリップしてから半年経ったと言ってたから、 ただ単に時計の針が進んだだけかもしれないけど、 他の誰かが平成22年から持ってきたのかもしれないし、 謎が謎を呼んで、私の想像力も膨らんでおります。 しかし『JIN』で変化するのは写真だけじゃなかったのね。恐るべし。
【ドラマ】JINの感想
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