映画「2012」日本人がアカデミー科学技術賞
映画「2012」を観ました。
監督:ローランド・エメリッヒ 脚本:ハラルド・クローサー 出演:ジョン・キューザック 公開:2009年11月
クローズアップ現代でアカデミー科学技術賞を受賞した坂口亮さんの特集がありました。坂口亮さんは、ハリウッドで活躍するVFX(特殊撮影映像)技術者で、映画『2012』の制作にも参加した人。
慶応大を卒業し、理系ではなく文系出身というから驚き。大学在学中にハリウッドのデジタルドメイン社の扉を叩き、インターンとして書類整理やお茶酌みからスタートしたそうです。文系だから数学や物理は中学レベルからやり直し、流体力学は独学で勉強したんだって。頑張りやさんです。
での仕事ぶりも見ました。大地震で町が崩壊するたった2秒間のシーンを3ヶ月かけて作ってました。実際にある町並みを丹念に調査し、木のゆれ方、葉っぱの落ち方、建物の曲がり方、紙くずの舞い方などをリアルに表現したそうです。
特集を見てたら、『2012』が観たくなり、づらっちも『2012』が面白いと言ってたので観てきました。(アドバイスは吹き替えがいいよ〜と・・・正解でした)
彼のこと以外は、全く予習することなく観ました。見終わった後、『インデペンデンス・デイに似てるわ〜』なんて思いながら、購入したパンフレットを見たら、同じ監督の作品でした。どうりで似ているわけだ。
映像はたしかにリアルで凄かったです。 そこまでやるか〜と笑っちゃうほど半端ない壊し方。しかし、長いから最後のほうは、もうええよ〜とちょっと食傷気味に。なのに、なのに、エンドロールはとっても淡泊で、座っているのが苦痛でした。灯りがつくとけっこう座っていた観客が誰もいなくて苦笑。みなさん疲れていたようです。
ストーリーは突っ込みどころ満載でした。 そんなあほな・・・と思うことが多々あり、退屈しませんでした。
最初、誰が誰だかわからなくて、主役は大統領の科学顧問エイドリアンだと信じて疑わなかったのですが、パンフレットで確認すると、バツイチの運転手&売れない小説家ジャクソンが主役でした。娘役のモーガン・リリーちゃんが可愛かったね。
ここから先は、ちょっとネタバレありの感想です。
ハッピーエンドじゃないけど、ハッピーエンドのようなラストに、 なんかなんかモヤモヤ。なんかスッキリしなかったです。
とくに、ジャクソン元妻の恋人(美容外科医)の最後。
あの最後は、あんまりだよん。 ジャクソンの雇い主で、若い愛人を見捨てる、腹黒いオジさまでさえ、 最後は息子のために命を落とし、名誉挽回しているのに、 あんなあっさりした最後ってあんまりじゃない? 飛行機操縦中は寂しそうだったし、あんなに働かせておいて、可哀想。 現実はあんなもんだとしても、せめて、せめて、 ロシア人パイロットのようにかっこよく旅立たせてあげて欲しかったです。
携帯電話の技術にもビックリ。 たしかに携帯技術の進歩には驚かされているけど、 地殻変動が起こっても繋がる携帯電話って。。2012年に期待。
もの足りなかったのが、大統領の演説シーン。 一番感動したシーンだったので、もっと聞きたかったです。 この映画は親子の別れのシーンがどれもよかったです。 ところで、大統領は黒人の役者さんが演じていましたが、 キャスティングされたのはオバマさんが候補者になる前らしいです。 監督の勘は冴えていたとパンフレットに書いてありました。
そのパンフレットに明治大学の越智道雄教授が、 人種的配置が逆転しているのが興味深いと書かれていたのですが、 私も、それについては気になりました。 どうしてそこで中国なのかロシアなのか私も知りたい。 中国は、中国での興行収入を意識したからかなぁなんて思いましたけど。
しかし、10億ユーロの搭乗券ってすごくない? 日本円だと1300億円くらいになりますよ。 いったい誰が払えるんだろう。世界は広いです。
ちょっぴりネタバレあり映画レビュー
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