子宮頸がん予防ワクチン費用と回数と副作用
日本では、年間約17500人が子宮ガンに罹るそうです。
そして、そのうちの約5700人が亡くなられています。1日にすると約15人も子宮がんで亡くなられている計算になります。
子宮ガンには、「子宮体ガン」と「子宮頸がん」があります。
子宮体がんは閉経後の女性に多いがん。一方、子宮頸がんは30代後半から40代に多いがんですが、最近は20代女性の間でも急増しているそうです。なぜ、急増しているのは性交渉の年齢が低年齢化しているからだそうです。
子宮頸がんは子宮の入り口に出来るがん。がんが進行すると不正出血や性交時に出血が見られますが、初期の自覚症状は全くないので、早期発見が難しいがんです。しかし、他のがんと違いワクチンによる予防が可能なのです。
すばらしいことに、子宮頸がんを予防するワクチン「サーバリックス」(グラクソ・スミスクライン株式会社)が、2009年10月に承認され、12月から一般の医療機関で接種することができるようになりました。そして、「ガーダシル」(MSD株式会社)というワクチンも平成23年秋から承認されました。
ただ、このワクチンは感染を完璧に防ぐものではありません。発がん性HPVの中の「HPV16型」および「HPV18型」の2つの型の感染のみ予防するそうです。
子宮頸がんの原因と考えられている性交渉による感染ですが、なぜエッチで感染するかと言うと、男性の性器についているヒトパピローマウイルス(HPV)というウィルスが原因だからです。このヒトパピローマウイルス(HPV)は7〜8割の男性が持っています(男性の性器には悪さをしないそうです)。
というわけで、性行為の経験がある女性の8割以上の人が1度は感染します。ほとんどは自然に治るそうですが、ごく一部の人ががんに進行するそうです。しかも、ヒトパピローマウイルスに感染してからがんが発生するまでには5〜10年、それ以上かかる場合もあるので、「エッチなんて長い間してないから〜」と安心できないところが恐いところです。
子宮頸がんワクチンの推奨年齢って国によって微妙に違いますが、日本ではワクチン接種の効果が最も高いと考えられているのは、11歳〜14歳の女子が望ましいとされていて、助成金を出して集団摂取をはじめる自治体も出てきました。
●子宮頸がんワクチンの費用
費用は病院によってまちまちで1セットで45000円前後。5万円を超える病院もあります。助成制度のない場合は全額自己負担ですからけっこう高額です。ただ、接種後のHPV感染防止効果は約20年間は続くであろうと推測(確認されているのは8.4年)されているので年間あたりにすると安いです。
●子宮頸がんワクチンの接種回数
子宮頸がんワクチンは3回接種します。 ★「サーバリックス」(グラクソ・スミスクライン株式会社) 1回目接種→(1ヶ月後)→2回目→(6ヶ月後)→3回目 ★「ガーダシル」(MSD株式会社) 1回目接種→(2ヶ月後)→2回目→(6ヶ月後)→3回目
●子宮頸がんの接種回数
気になる副作用は、かゆみ、注射部位の痛みや腫れ、頭痛、胃腸症状(嘔吐、下痢、腹痛)、筋肉痛、関節痛、疲労感などで、長期間苦しむことはないようです。ただ、筋肉注射なので痛いみたい。
ちなみに、子宮頸がん予防ワクチンは、経験者はお断りというわけではなく、要相談で受けられます。第二の対象者は15歳から45歳の女性ということなので、婦人科で相談してみてください。私は、微妙な年頃なので、がん健診をがんばるです。
【追記/2010年12月28日】
厚生労働省の調査で、子宮頸がんワクチンの副作用として、気を失う例の多いことがわかったそうです。
接種者の大半が思春期の女子で、このワクチン特有の強い痛みにショックを受け、自律神経のバランスが崩れるのが原因。転倒して負傷した例もあるそうです。厚生労働省は「痛みを知ったうえで接種を受け、30分程度は医療機関にとどまって様子を見るなど、注意してほしい」と呼びかけています。
健康になるためにできること
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