下がる精神年齢と上がる中位数年齢の関係
昨日、『今の大学生は、自分に自信を持てない人が多く、精神の発達レベルは中学生レベル』だという話を書きましたが、はたして精神の発達が遅れているのは、若者だけなんだろうか?
「最近の大学生は・・・」と言えるほど、自分の年齢に応じた生き方をしている大人なんていったいどのくらいいるんだろう?
吉田松陰は29歳、坂本龍馬は31歳、高杉晋作は27歳でこの世を去りましたが、幕末に活躍した志士達はほとんど20〜30代の人ばかりで、明らかに今よりずっと精神年齢は高いです。高く見えます。
私は20歳になったときも、30歳になったときも、こんな20歳でいいのだろうか、こんな30歳でいいのだろうかと考えました。今もたまにそんなことを考えたりするのですが、ちょうどよいタイミングでおもしろい分析を見つけました。
SAPIOに連載している深川峻太郎さんのコラムで、 テーマは【上から目線は何歳から?】。一部をチョイスします。
◎46歳の深川さんは、身体は中年だが若手意識が消えないでいる。 ◎父親が46歳だった頃は、佇まいにもっと重みがあったし、 世の中を上から見下ろすポジションにいたような気がする。 ◎実年齢と体感精神年齢にひどくギャップがあって居心地が悪い。 ◎ギャップがあるのは高齢化の影響に違いないと思った深川さんは、 日本人の「中位数年齢」を調べてみた。 ◎中位数年齢とは全日本人を年齢順に並べたらど真ん中の人。
・1880〜1955年頃 日本の中位数年齢は、21〜24歳。 ・1975年(35年前) 日本の中位数年齢は、30歳を超える。 ・1980年(30年前) 日本の中位数年齢は、32.5歳。 ・2010年 日本の中位数年齢は、45歳。
◎1955年頃(55年前)までは、大学を卒業した時点で「上半分」になる。 ◎今現在(2010年)は、45歳になってやっと「上半分」になる。
というような事がコラムの前半に書いてありました。 (後半はSAPIOで)
深川さんが指摘するように「中位数年齢」が精神年齢に影響するとすれば、(55年前の24歳)と(35年前の30歳)と(現在の45歳)が同じ精神年齢になります。科学的根拠はないけれど、祖父母や親の世代と自分を比べると信憑性のあるデータにみえます。
深川さんの指摘は今まで考えたこともなかった視点だったので新鮮でした。ただ、だからといって自分の精神年齢が低く感じるのは、世の中が幼稚化しているのは、高齢化の影響だと決めつけるのも複雑だったりします。身体の老化もゆっくり進んでくれないかしら。
国立社会保障・人口問題研究所のサイトに、中位数年齢の予測も掲載されていたんだけど、2050年の中位数年齢は53歳でした。53歳でやっと「上半分」先輩です。
日日是なんとかなるな2010年
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